昨日、勤め先を退職した。
人によっては「ブラック」だという会社だった。でも、そういう話を聞くたびに違和感を持っていた。例えば、ある人は「ここ、ブラックやねん」とか、ある時に「ほんとブラックやな」とかね。
そうやって言いたくなるような状況があってもそこまで口に出さない人からすると、なんであなたはそこまで言うのにこの会社にいるの?と尋ねたくなる。
例えばね、スカートで出かけたいんだけどズボンで出かけた人がいたとして、その人が「私、なんでズボンやねん」って言うわけ。
こちらとしては「えっ!」としか言えない。
で、その人はそのあとにズボンが嫌いな理由をダラダラと話し始める。
ここがこうやから、あれがこうやからうまくいかんねんって。
う~ん、聞き手としては「はぁ…ほな一回家帰って着替えてきたらええやん」としか言えない。
ある人が「ここ、ブラックだから(あかん所やで)」と言ったとする。
ここがブラック企業だから、私の能力が発揮できないのよ。
私は悪くないで。この会社が悪いんや。
…そんな感じかなぁ。
そんな「ブラックだ」と言うんなら、辞めたらいいやん。
その人の人生の可能性はいつでもまだまだあるんじゃないかなぁ。
そりゃ年齢とか気持ち的にハードルが高くなるけどさ、
自分の人生の可能性から目をそらして、すべて会社のせいにしているように見ることもできちゃう。
でも、ほんとうにすんごい「ブラック」な会社もあるかもしれん。
だから、その人を問うようなこというのはあかんかもしれんけど。
なんか「ブラック企業」って、その会社の経営がブラックだとか、そこの人間関係がブラックだとかではなくて、その会社が何を黒く塗りつぶしているのかって、まさにそこに勤める人たちの「人生の可能性」をブラックにしてしまっているように思える。